レースシムをこれから始めたいという方へ
レースシムでは必需品ともいえるハンドルコントローラー(以下ハンコン)。
2018年4月現在、様々なメーカーからハンコンが出回っており、今では工業用サーボモータを用いる自作ハンコン(OSW)なるものまで広がっています。
これからレースシムを始めたいという方も、これだけのハンコンが出回るようになると、「どのハンコンが良いの?」ってなると思います。
実際、ドライバーの方からも、「リアルレースの練習のためにシミュレータをやりたいんだけど、どのハンドル使えばいいの?」と聞かれることが多くなり、聞かれるたびに色々と細かいことを訊き手が分かりにくいようなワード使いながら、ヲタクみたいにペラペラ話しています笑(あ…..ヲタクやった笑)
今回はそんな、レースシムを始めてみたいけど、どのハンコンを使えばいいんだろう。って方の力に少しでもなれればと思い記事にしてみました。
使ったことがあるハンコン
自分自身、今まで触ったことがあるハンコンは何があるだろうと思って、整理してみました。
- DFGT(Driving Force GT)
- Logicool G27
- Thrustmaster T300RS
- Thrustmaster TS-PC
- Thurustmaster T-GT
- Fanatec Club Sport Wheel v2.0,v2.5(CSW v2)
- Simxperience AccuForce Pro v1.0,v2.0 (AF)
- Open Sim Wheel (OSW)
一瞬だけ試しただけみたいなハンコンもありますが、過去に自分が触ったことがあるハンコンはこんな感じになりました。
ちょうど、上から順にローコスト順に並んでいますね(笑)
ちなみに、自分は今、Accuforce Pro v1.0を使用しています。
(2018/05/12 ついにOSWを導入しました!)
あなたにピッタリなハンコンはどれ!?
さて、いよいよ本題のおすすめのハンコンをこれからズラズラと書いていくわけですが、僕もいきなり「おすすめハンコンはどれ?」ときかれて、ひとくちにズバっと「〇〇です!」って答えることができません。
たとえば「おすすめのスマホってなに?」って聞かれた時、その人が求めるもの、4Kで撮影したいとか、スマホゲームを快適にしたいとか、とにかくローコストに抑えたいとか、その中間がほしいとか、それぞれの欲求によって、おすすめしたい機種って変わってきますよね。
ハンコンでも同じで、僕も毎回首をひねって考えるわけです(笑)(そして、相手の好みを探るべく、まるでアパレル店員のように質問攻めにする。)
この記事では、自分が勝手に「こういう方にはこれがおすすめ」というふうに大きく3つにカテゴライズして書いていきます。
とにかくローコストに抑えたい。けど、それなりに練習になるものがほしい。
「とにかく安くしたい」っていう方がたまにいますが、まず、安いのラインがどこなのかっていうのが気になります(笑)
安いって言っても、どうせシミュレータをやるならオモチャみたいなハンコンをオススメしたくないし、結構難しいんですよね。
結論、こういう方には”Thurustmaster T300RS”をおすすめします。
※T300RSでも”T3PA”ペダルが付属の3ペダルモデルを強く推奨。後々MODを導入したりできます。
これよりも安いハンコンは色々と存在していますが(G27やT150とか)、シミュレータをやるなら最低限のラインはこの辺りだろうなと考えています。
もちろん、シミュレータをエンジョイしたいって方にとっては、これよりもローエンドなハンコンでも充分楽しめます。
自分もついこないだまではG27でずっと遊んでいましたし、ひとたびレースに出てしまえばレースを楽しむ満足度には関係ありません。(それよりもレースでバトルが上手くできたときの幸福度や速く走れた時の快感のほうがよっぽど大事だと思います。)
ただ、実車に近づきたいと少しでも考えている方には、T300RSが最低ラインかなと思います。
最近では、FanatecがCSWの下位互換として、CSL Eliteを出しましたが、このあたりもシミュレータの入門としては良いかもしれませんね。
気を付けるべきことは、CSLにはペダルが含まれておらず、ハンコンを買っただけではまだ足りないということですね。
そういう意味でも、T300RSはハンコンとペダルがセットで販売されているので、よりローコストでレースシムを始めることができます。
もしペダルに満足しなくなってもロードセルセンサーMOD(ブレーキを感圧センサーでコントロールできる)などもあります。
FanatecのCSLみたいに別々のパーツを満足するまでかき集めていると、どんどんコストがかかります。(CSLにもロードセルMODはありますが、かける費用とパフォーマンスを考えてもT300RSをおすすめしたい。)
- ローコスト重視ならT300RSがおすすめ!ペダルもついてくる。(約\50,000)
- もう少しお金をかけられるならCSL Eliteが良いかも。ただしペダルは別!(約¥50,000+ペダル約\26,000)
とにかく良いものが欲しい。けどメンドクサイのはキライ
ローコストとは一転、「レースシムを始めるにあたってかけるお金はあまり気にしない、それよりも、できるだけ良いものが欲しい!」
という方には、「Fanatec CSW」をオススメします。
この「Fanatec CSW」ですが、今、日本にあるシミュレータ屋さん(シミュレータ筐体を販売したり、シミュレータ走行をお店で提供するところ)のシミュレータはこのハンコンを使用していることが多いです。
CSWを使うメリットとしては、市販ハンコンの中では最強クラスのフォースフィードバック(FFB)を発生できるということですね。(超端的に言えば、ステアリングが重いってこと)
あと、前述したとおりCSWを利用している利用者数が多いため、もしなにかトラブルが起きたとしてもネットで調べれば大体のことは解決できるでしょうし、シミュレータソフト側もCSWに合わせたFFBプロファイルをあらかじめセットしていたり、なにかと楽ができるというのもメリットではありますね。
少ない労力でそれなりのFFBをすぐに出力することができるという点ではCSWはオススメできます。
他メーカーの同等クラスとしては、”Thurustmaster T-GT”、”Thurustmaster TS-XW”などがありますが、T-GTとTS-XWは使用しているモーターは同じなので、中身は同じですね。
この2つもCSWと同じく、少ない労力ですぐにそれなりのFFBで動いてくれるはずです。
CSWとのちがいはペダルが付いてくるかどうか。
Fanatec CSWはペダルを別々で買う必要があるため、やはりコスト的にはT-GTやTS-XWの方が有利です。(ThurustmasterはMODがあるので後々アップグレードも可能)
ハンコンの性能的には大差はないでしょう。
細かいFFBの出方の違いはあるんでしょうが、後述するダイレクトドライブを知ってしまった身からすると、この辺りの違いはほんと些細なことに感じます(笑)
TS-XWの前身となった”TS-PC”は自分も試したことがあるんですが(仕様はTS-XWと同じ、ステアリングリムが違うだけ)、CSWと比較してもそんなに劣っている感じではありませんでしたね。
ベルト駆動ならではの、ヌルヌルとした動きでG27などのギア駆動ハンコンのゴリゴリした感じは少ないです。(けど、CSWは寒くなるとベルトが硬化して動き出し始めはギシギシと鳴きがでます…)
- とりあえず良いのがほしくて、ラクしたいならCSWがおすすめ。ペダルは別!(約\100,000+ペダル約\45,000(CSPv3))
究極のハンコンが欲しい。
もう、こう訊いてもらうのが1番ラク!
なぜならば、答えは1択”OSW(Open Sim Wheel)”だから。
まず、OSWって何?って感じだと思いますが、簡単に言うと「自作ハンコン」。
自分に合わせた究極を求めるなら、結局はDIYなのか!?
これまで、おすすめしてきたハンコンは正規メーカーから販売されている市販ハンコンばかりで、前述したとおり、買ってPCに接続して少しセットアップすればそれなりに走り出せますが、自作ハンコン(OSW)では、ハンコンに必要なパーツを自分で構成し自分で組む必要があります。(でも、最近は海外サイトで売られているアッセンブリーキットのおかげで、簡単に自分で構成することができる。)
このOSWの性能は工業用サーボモーターをベルトやギアを介しない、ダイレクトに駆動させることによって(ダイレクトドライブ)、Fanatecなどの市販ハンコンとは比べ物にならないFFBを発生してくれます。
その、FFBの繊細さと強力さは本当に感動するレベルで、OSWをパワプロのステータスで例えるなら”A”で、Fanatec CSWは”E”というくらい、ダイレクトドライブとその他のハンコンには絶対に越えられない壁が存在します。
本当にレースシムを実車のトレーニングとして使用したいのであれば、OSWを強く推奨します。
ただ、何か問題が発生したときなど、そもそも利用者がFanatec CSWなどに比べると少ないわけですから、自力で解決する場面がしばしばあり、少々の英語力とIT用語の知識がないと大変です。(あっても大変です笑)
最近では、各フォーラムなどで情報共有が盛んになってきましたが、日本で不便なくラクして使おうとするならCSWの方が良いかもしれませんね。
まあでも、究極なわけですから大変なのは覚悟しなければいけないでしょうね。
しかも、OSWはFanatc CSWのように少しセットアップすればすぐに良いFFBを出力してくれるわけではなく、FFBコントローラーを使って、自分でFFBセッティングをする必要があり、セッティング次第でFFBの出方が全然変わってきます。
コスト面を考えると約¥200,000(ステアリングリム込)と、他のハンコンの群を抜いてはいるわけなんですが、Fanatec CSWとの価格差は約\50,000。(もちろんペダルは別)
はっきり言って、OSWにはこの5万円の差以上のパフォーマンスがあります。
自分でOSWを扱える知識、扱えなくても自分で問題を解決していく探求心があるのであれば、OSWを組むことを強くおすすめします。
日本でも、OSWを導入している先人方の皆様の情報共有のおかげでハードルは下がりました。
・究極を求めるならOSW一択!
〆
唐突にハンコンについて書きたくなってから、一気に休みなしで書き続けてきましたが、まとめますと、
〇 ローコスト重視
T300RS、T500RS、CSL Elite
(但し、純粋にレースシムを楽しみたいのであればローエンド(G27、G29、T150)だろうがハイエンドだろうが関係ない。良いレース、良い走りができればレースシムは楽しめる!)
〇 パフォーマンス重視
Fanatec Club Sport Wheel v2.5、Thrustmaster T-GT、TS-XW、TS-PC
〇 究極、リアルなフィードバック重視
ダイレクトドライブ方式ハンコン
ちなみに、自分が使用しているAccuforceもダイレクトドライブ方式のハンコンですが、OSWがサーボモーターなのに対し、ステッピングモーターを使用していてモーターの制御の仕方が異なるためFFBの出力の仕方が異なっています。FFBトルクもMiGEに比べると貧弱です。(でも、充分満足しちゃってる(´・ω・`) )
以上、おすすめのハンコンについてズラズラと書き殴ってきました(笑)
最後まで読んでいただきありがとうございましたm(_ _)m
次は「おすすめのペダル」なんかをやってみようかと思っています。
記事にして書くのが1か月後なのか、3ヶ月後なのか、1年後なのかわかりませんが、気が向いたときにガーって書きます。
ステアリング、ペダルときたら、その次はシフターか…あれ?これもしかして永遠につづくんじゃね!?(笑)